やめたくてもやめたくても、占いをやめることができない。
占っても占っても、幸せになる気がしない・・・
そんな悩みを抱えている、占いジプシーや占い依存の方へ。
占い依存になる心理がどんなものか検索したら
- 「占い依存になるのは自信がないからです」
- 「自分の意見がないからです」
- 「メンタルが弱いからです!」
そんな検索結果が多くて、余計落ち込んでいませんか?
「自信ないからです」って言われたらもっと自信なくなってきた・・・
私は、それらは本質ではないと思います。
占いに限らず、依存は個人的な素質だけが原因で起こるものではなく、環境やシステムなども含めた複合的な理由からかたち作られるものなんです。
私は、プロの心理カウンセラーであり、元占い依存で苦しんだ過去があります。
そんな私が、他の依存症の研究結果も踏まえながら「占い依存になる心理」についてどのサイトよりも詳しくお伝えしたいと思います。
その上で、占い依存にならないために気をつけたいことをお話しします。
占い依存になる心理とは?
本題にまいりたいと思います。
占い依存になってしまう心理とはなんでしょうか?
答えは、たくさんありすぎて、簡単に言いあらわすことが難しいのですが、
個人の特性と環境の影響、これらが複雑にからみ合っているものです。
この記事では6点紹介したいと思います。
上から順に個人的な要素が強く、下にいくほど環境の要因が強くなっています。
- 完璧主義
- 人に頼るのが苦手
- ストレスにさらされている
- 占いに対して過度な期待がある
- 手軽に受けられる
- たまに外れる
色分けさせていただいたように、赤:つまり個人的な要素が原因というよりは、
緑:環境の影響も強いと感じませんか?
私が言いたかったのは、これなんです。
「自信のなさ」など、個人の特性だけで、占い依存になってしまうとするのは
その他の環境の影響などを無視しているように感じます。
ぜひ環境の影響についても注目していただけたらと思います。
自分のことを責めすぎないでくださいね
占い依存になる心理1:完璧主義である
実は完璧主義で責任感の強い方こそ占い依存になりやすいです。
〇〇依存ときくと、「ルーズ」なイメージがありました!
という方も多いんじゃないかなと思います。
しかし、依存になると結果的にルーズと思えるふるまいをしてしまうだけで、元々はしっかりした方が多いんですよ。
これは他の依存症でも当てはまります。
完璧主義な人が依存しやすい理由は2つあります。
- 人生の選択をまちがってはいけないと思う
- 常に高みを目指して自分を甘やかさないのでストレスがたまりやすい
この自覚がある方は、まあいっか〜という言葉を覚えておいてほしいです。
ちょっと失敗しても、まあいっか。
頑張ってもできないことってありますからね。
それに、困ったことには案外ならないものです。
占い依存になる心理2:人に頼るのが苦手
こんな考え方はありませんか?
- 人に頼るのはよくない
- 自分が人の時間を奪ってはいけない
- 人に頼る前にまず自分でなんとかしなければならない
- 人を頼ってもどうせロクな結果にならない
人に頼ろうとするかどうかは、人それぞれ態度が違うと思います。
占い依存になるのは、上のような考えを持っている方が多いです。
人を頼らず生きている姿は自立していて立派です。
でも、生きていれば、自分じゃどうしようもできないことも多いですよね。
そんな時に自分でどうにかしようともがいたあげく、プレッシャーに負けてしまうことが多いのも事実。
人に頼るよりは、と占いを頼ることも多いです。
また、人との対話によってストレスを癒すことが苦手なので、占いで癒されようとします。
占い依存になる心理3:ストレスが多い
ストレスは依存と深い関係があります。
ヘロインというとても依存性の強い薬物があります。
ヘロインはベトナム戦争中に戦地におもむいたアメリカ兵の間で大流行しました。
しかし、戦争が終わって、戦地から帰った兵士が依存症になった例は驚くほど少なかったと言います。
つまり、平和な家庭に戻ることで、戦争で受けていたストレスがなくなり、依存もなくなったのです。
占い依存は薬物依存とは別ですが、わたし自身が占い依存になった時もかなりストレスをためていた自覚があります。
そしてストレスが癒されると自然と占いに目が向かなくなりました。
これを読んでいるあなたも、ストレスをためていませんか?
占いをやめなきゃ、と思う前に、自覚しているストレスをなくすような環境づくりに目を向けてもいいかもしれませんね。
依存になる心理4:占いに対して過度な期待がある
あなたはこんな風に考えていませんか?
- 自分で考えるより占いに従った方が確実だ
- 占いは嫌な現実をかえてくれる
- 当たる占い師はゼッタイいる!
わたしも、占いに依存している時はこういう考え方をしていました。
ですが、今はちがうと思っています。
占いは、あくまで占いであって、当然ながら外れることもあります。
だから従いたい時に従えば良いし、それは自分で決めなければいけません。
紹介したこれらの思い込みは、自分で生み出した方もいらっしゃるかと思いますが、
メディアや広告などのうたい文句、またはアニメやドラマなどの占い師の描写を見るうちにそう信じさせられた部分もあると思います。
わたしたちは占いに過度な期待を寄せすぎているのかもしれません。
占い依存になる心理5:手軽に受けられる
ひと昔前は占いはちょっと怪しげな占いブースに行ったりしなければ受けられませんでしたが、
最近はオンラインの占いプラットフォームが多数ありますよね。
家にいながら電話することもできるし、家族に声を聞かれたくなければチャットやメールでも鑑定を受けることができるようになりました。
この手軽さが依存を生み出しやすいのです。
さらに、一度やめることができても、すぐにジャマをしてくるのがこの手軽さでもあります。
たとえば、タバコやお酒を完全にやめるのはかなり難しいのですが、それはタバコやお酒がいつでも町中にあふれかえっているからです。
占いも同じような状態になってきました。
インスタグラム を何気なくみていても、お気に入りのインスタグラマーさんが占いのPRをしていたり、
ツイッターを見ていたら占いの広告が目に入ったりするでしょう。
そんな時、ついついアクセスしてしまいます。
一度止めることができたとしても、また引き戻されてしまうということもあるのです。
占い依存になる心理6:たまに外れる
当たる占いを求めているように思えて、実はたまに外れる、というのが依存になるカギだったりします。
こんな実験があります。
レバーを引くと毎回エサがもらえるラットAと、レバーを引いてたまにエサがもらえるラットBがいます。
この2匹のラットはレバーを引くことでエサがもらえることを学習し、お腹が空いたらレバーを引くようになりました。
そしてある時からレバーを引いてもエサを与えないようにすると・・・
毎回エサをもらっていたラットAはすぐレバーには見向きもしなくなりました。
一方、時々エサをもらっていたラットBはレバーを押すことがやめられなくなりました。
人は絶対に勝てるゲームには魅力を感じません。
占いも同じで、たまに当たるから面白いのです。
逆に、ビミョーな結果には「まあ外れたけど、こんなこともあるか」と感じるだけで
「次に占った時は当たるかもしれないよね」なんて期待してしまい、占いがやめられなくなります。
占い依存は個人のせいではない
いかがでしたか?
占い依存を形成する、6種類の要因をご紹介してきました。
完璧主義
人に頼るのが苦手
ストレスが多い
占いに対して過度な期待がある
手軽に受けられる
たまに外れる
繰り返しますが、わたしは、占い依存が「自分に自信がないから」など、個人の特性だけで作られているものであるという意見には反対です。
今挙げたなかでも環境の影響は大きいと考えられます。
目にする機会が多かったり、手軽に受けられたり、メディアなどの占いに対する期待の高め方なんかも
依存を形成する原因になっていますよね。
しかし、占い依存を個人の特性のせいだと結論づけるサイトを数多く見かけます。
これはどうしてでしょうか?
日本人は依存に対しての偏見がある
日本人は依存を個人の責任と考える特徴があるようです。
たとえば、日本人は芸能人が薬物依存だとバッシングしますよね。
これが他の国では薬物依存でそこまでバッシングされることはありません。
これは集団を重んじて、異なる人を排除しようとする日本人気質なところが影響しています。
他人に迷惑をかけてはいけない、とする日本人は、依存に対する嫌悪感も他の国と比べて強いです。
ですが、この考え方は他の依存症の研究から、妥当ではないと考えられています。
- 依存は誰でも起こりうるものだ
- 依存には治療が必要だ
- 依存は環境を整えていくことで予防できる
ということが研究からわかってきているのです。
わたしたち日本人は依存に対する考え方をアップデートしなければいけませんね。
占い依存にならないために気をつけるべきこととは?
占い依存の原因について、個人ではどうしようもないこともある、ということについて説明してきました。
では、個人として、わたしたちが占い依存にならないために気をつけるべきことは何でしょうか?
私は次の3点をおすすめします。
- ストレス環境から脱出する
- 占いは自分のことを知るツールだとしてとらえる
- 自分はどうしたいのか知る
ストレス環境から脱出する
ストレス環境から脱出しましょう!といったって・・・
できればやってるよ!?
と思われるかもしれません。
しかし、ガラッと環境を変えることは、あなたの意思でいつでもできるのです。
考えてみてください。
誰かに迷惑をかけるかもしれない、自分の責任が果たせないかもしれない。
でも本気で逃げようと思ったら、できるのではないでしょうか?
今この状況を選んでいるのは自分の意思である。
変えようと思ったらいつでもできる。
実際に行動を起こさなくても、そう思うだけで少し楽になりませんか?
いくらでも道はあります。ちょっとそのことをいつもより本気で考えてみてください。
占いは自分のことを知るツールとしてとらえる
占いに過度な期待をしないことが重要です。
なぜなら、これは占い師さんもおっしゃっていると思いますが
- 必ず当たる、という保証はどこにもない
- 占い結果に従って外れても、占い師は責任を取らない
残念ながら、どれだけ「当たる」と有名な先生の占いでも、絶対はありえないのです。
だから、あなたは占いに従うかどうかを自分で判断しなくてはなりません。
当たるかどうかではなく、結果を聞いてどう思ったか?
これを考える方が意味があるでしょう。
占い結果を通して、自分がどんな価値観を持っているのか、気づくチャンスになります。
そうすれば、全て当たりです!
自分がどうしたいのか知る
先ほど占いを自分を知るツールとしてとらえることをご提案しましたが、
自分のことを知ることがとても重要です。
ここは私が一番力を入れておすすめしたいところです。
なぜなら占い依存は「占いに翻弄されている状態」。
ですが、自分がどうしたいか、どんな価値観を持っているかを知ることができれば
「占いに決めてもらっても、何だかモヤモヤする・・・」
といった状況ではなく
「自分で納得して決めた!」
とすがすがしい気分=幸福感を味わえるからなんです。
自分のことを知るってどういうこと?
と思われるかもしれません。
私たちが意識している自分の考えは1割で、残り9割は無意識と言われています。
無意識の部分で自分がどういう考え方をしているのかを気づくことができれば、
占いに頼らなくても、自分がしたいことをする、という選択ができます。
どうすれば自分を知ることができるの?
まずは、日記をつけることをおすすめします。
大切なのは「どう感じたか」も書くことです。
一文一文にあなたの無意識の価値観がにじみ出てくると思います。
また、できる人はぜひカウンセリングもしてみてください。
カウンセリングは自分のことを知りたい人におすすめです!
慣れていない人だと日記から自分のことを知るのは少々難しいです。
カウンセリングなら第三者からの目線が入り、自分が何を大切にしているかを引き出してくれるので
自分を知りたい人には特に効果的な方法です。
私もオンラインカウンセリングを実施しています。
占い依存で苦しんだ経験もありますので、依存に偏見もなく、お悩みに寄り添えると思います。
詳しくは以下の記事をご参照ください。
まとめ
これまで占い依存になる心理をお話ししてきました。
占い依存は個人の特性だけでなく、色々なことが影響して形づくっているということをお伝えしました。
だから「自分には自信がないんだ、だらしないんだ・・・」などなど、
自分を責めすぎないようにしてくださいね。
また、これから依存を卒業するために、以下のことに気をつけることをおすすめします。
ストレス環境から脱出する
占いは自分のことを知るツールだとしてとらえる
自分がどうしたいのか知る
特に、「自分はどうしたいのか」を考えることは、重要です。
占いに従ってモヤモヤするより、自分がしたいことを納得してやった方が幸福感を感じることができますからね。
ここまでくれば、占い依存脱却まであと少しです!
自分で日記を書くとか、カウンセリングを受けるなど、自分を知るために行動してみてくださいね。
どうか自分を責めすぎないでくださいね。応援しています!